職場での防災は、前提となる条件が千差万別です。仕事の効率を優先すれば、厳しい条件のことも少なくありません。そこで必要なことは、社員それぞれが自分で対策を考え、備えておくことです。

【職場を防災の目で見る】

職場で大災害に遭ったら、まず発災直後の危険を避けなければなりません。そして交通機関が止まり、移動や帰宅が困難になった場合の対策も必要です。最近は帰宅困難に備えて水、食品、寝具などの備蓄をしている職場も増えていますが、それを役立てるためには、まず各人が自分の安全を守らなければならないのです。

とは言え仕事中は事務所、工場、店舗、倉庫、外回り、運転などあらゆる環境がありますから、具体的に共通する防災対策はほとんどありません。しかしその前段階で、すべてに共通する大切なことがあります。それは、地震や気象災害が起きた時、自分の職場で何が起きるか、どう行動すべきかを徹底的に考えておくことです。つまり、職場を“防災の目”で見るのです。

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