災害時の最強の乗り物「自転車」上手な使い方と注意するポイント!

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世は自転車ブームですが、ひとたび災害が起きてインフラが途絶し、燃料も手に入らなくなった時に大活躍するのも、自転車。

その威力は、これまでの災害でも大いに発揮されてきました。災害に強い自転車について、考えてみましょう。

最大の敵はアレ

災害被災地で自転車に乗ると、必ずと言って良いほど悩まされる最大の敵が、パンク。道路は痛み、瓦礫やゴミが散乱する中を走るのですから、当然です。

被災地では、渋滞する幹線道路を走ることも多くなり、その場合には瓦礫やゴミが多い路肩や歩道を走らざるを得ません。しかも、重い荷物を運んでいることも少なくないので、パンクの確率が高まります。しかし、開いている自転車店が見つかることも期待薄です。

とりあえず、家や職場にはチューブにゴムパッチを貼るパンク修理キットと、小型のものでも空気入れを用意しておきたいところですが、そのような修理には、専用の工具とそれなりの技術も必要です。

災害に強い自転車とは

そこで、あなたの自転車を災害に強くする方法が、ふたつあります。

まず、いわゆる瞬間パンク修理剤を備えておくこと。エアゾール式のボンベで、チューブが裂けたりリムが変形したりしていなければ、チューブの穴を塞ぐと同時に空気(ガス)を入れることもできます。

これを使うとしばらく走ることができますが、多くの場合でパッチを貼る修理ができなくなるので、後でチューブ交換が必要です。

もうひとつは、タイヤの中にチューブの代わりに硬質スポンジなどの『ムース』を入れる方法。空気を入れたチューブより硬いので、乗り心地は多少悪くなりますが、パンクの悩みからは、ほぼ完全に解放されます。

パンクが怖くなくなるだけで、ストレスの多い災害被災地での自転車移動が、格段に快適になるでしょう。

便利さ故の危険

インフラが途絶した災害被災地では、自転車が1台あるか無いかで生活に大きな差が生まれます。だからこそ、最も気をつけなければならないのが、盗難です。タイヤをロックするだけの鍵では、かついで持って行かれてしまうでしょう。

ですから、特に被災下では簡単に切れない太さの長いワイヤーロックを使い、停める時には必ずガードレールや立木などに結びつけるか、何台かまとめて結びつけるなどの対策が必要です。それでも絶対ではありませんが、対策が厳重な自転車は狙われにくくなる、という効果は確実にあるのです。

どんな自転車が良い?

災害被災地での移動だけを考えたら、最強の自転車はマウンテンバイクでしょう。頑丈なフレームとパンクしにくい分厚いタイヤに、衝撃を吸収するサスペンション付きもありますし、軽量でスピードも出ます。

しかし、実際の被災地で最も役に立ったという声が多いのは、カゴと荷台がついた、いわゆるママチャリなのです。

現実には、移動だけでなく支援物資の受け取りや買い物などの用途が多く、重い荷物を荷台にくくりつけて、押して運ぶというような使い方もできます。何かと障害物が多い中を走ることになるので、足がつきやすいということも重要です。

最近増えた、前後に子供を乗せられるタイプならば、フレームやタイヤも頑丈で荷物の積載能力も大きく、被災地に最適ということができます。

ただし、電動アシスト付きだと、停電でバッテリーの充電ができない場合、ただの“重い自転車”になってしまうことを覚悟しなければなりません。

以上をまとめると、災害被災地で最強の自転車は、電動アシストではない、パンク対策をした、子供を前後に乗せられる装置のついた足のつきやすいママチャリに頑丈なワイヤーロックを装備、というところでしょうか。



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