防災グッズとギフトというと、あまり馴染まないように思えます。でも、我が国は“災害大国”。大切な人に、防災グッズを贈ってみませんか。
防災グッズはダサい?
とは言え、例えば誕生日にいきなり非常持ち出しセットをどさっと贈ったりしたら、気持ちはうれしくてもなんだか戸惑われてしまいそうです。しかも多くの防災グッズは、長きに渡って機能以外のデザイン面への配慮はあまりありませんでした。 「防災グッズはダサい」というイメージを持っている方も多いでしょうし、実際にそう思えるものが多いのも確かです。
それではギフトにしたくても自分のセンスが許さないし、贈る相手に喜んでもらえるかも不安になります。
良いものもあります
特に女性から良く聞く声があります。防災グッズは必要だと思うけど、非常持ち出しリュックなどを家の中に置いておきたくないというのです。本来は、避難時にすぐ持ち出せるように玄関などに置いておくべきなのですが、それはどうにも抵抗があると。
理由は、そのデザイン。“いかにも”な銀色やオレンジ色で機能一点張りの無骨な見かけが、部屋の雰囲気を台無しにしてしまうという声が多いのです。
残念なことに、ほかにも同じような例が少なくありません。強いて言えば、一般に男性好みの“カッコイイ”防災グッズはそれなりにありますが、女性や子供の感覚に配慮した“オシャレ、カワイイ”への意識は非常に低かったのです。
しかし、最近では防災意識の高まりも反映して、デザイン的に優れた防災グッズもいろいろ登場しています。
それは機能のためだけでなく、生活に溶けこみ、さらに生活を楽しくしてくれるようなデザインです。「防災グッズはダサい」と決めつけずに、いろいろ探してみることをおすすめします。
何を贈ればいい?
大切な人に防災グッズを贈りたいと思ったら、何が良いでしょうか。
まずは、基本的なグッズをまとめた市販の防災セットを探してみましょう。その内容や品質にはいろいろ差がありますが、あなたがだれかに贈りたいと思ったものがあれば、それが一番です。
特に、まだ具体的な備えをしていない人には、基本的な防災セットが良いでしょう。そこから、防災への意識を高めてもらえるかもしれません。
小物では、あらゆる災害で必要になるライト類や、救助を呼ぶためのレスキューホイッスル辺りがおすすめ。男性に贈るのであれば、何種類かの工具をまとめたマルチツールなども良いでしょう。そのほか、相手の好みや生活に合わせてアレンジすれば、より心のこもったギフトになります。
忘れてならないのは、どんな防グッズを贈る際にもメッセージを添えること。何の説明もないと、「なんで防災グッズ?」と戸惑う人もいるかもしれません。 ですから、そのギフトはあなたが贈る相手の無事を祈る気持ちのあらわれであることを、必ず伝えましょう。それさえあれば、どんな防災グッズでもすばらしいギフトになるはずでず。
もちろん、防災グッズはメインの贈り物でなくても良いのです。脇役として添えるだけでも、あなたの気持ちが伝わるでしょう。
防災ギフトは安心を贈ること
防災グッズは明日役立つかもしれないし、一生使わないかもしれません。少なくとも、手に取らない時間の方がはるかに多くなります。ですから生活の中に違和感なく溶け込み、同時にその存在を忘れさせないものでなければなりません。戸棚の中にしまいこまれていてはいざという時に役立ちませんし、存在を忘れてしまえば無いのと同じです。
一番望ましいのは、贈る相手のお気に入りとして、常に身近に置いてもらえることです。それはその人の生活を豊かにするのと同時に、無意識のうちに防災力をアップさせているわけです。さらに、災害が起きても何も無いよりはるかにいろいろできるという、安心を感じてもらうこともできるでしょう。
相手の無事を祈るあなたの気持ちを込めて、安心感を贈る。それが、防災グッズをギフトとする一番の目的かもしれません。